AI × FA ダイジェスト TUESDAY

2026年8月11日

制御設計・フィールド業務・AIニュースの動きを、ひとつに。

THIS ISSUE12TOPICS / 全文無料
制御設計05フィールド業務04AIニュース03
A

制御設計

5 TOPICS
TOPIC 01制御設計

ラダー生成AIの到達点 — ST言語のドラフトは実用域、ラダー直接出力はまだ精度不足

PLC制御プログラムのAI自動生成について、アプローチが「汎用LLM活用型(ChatGPT・Claude)」「ラダー専用LLM型(Airion)」「メーカー統合型」の3つに整理されている。到達点としては「ST言語はドラフト・下書き用途で実用域。ラダー直接出力は精度不足」とされ、ラダー図の直接生成には図形整合性の壁が残るという評価。主要ベンダーの動向は、Siemens の Eigen Engineering Agent が2026年 Hannover Messe で一般提供を開始し SCL とラダー(LAD)の両対応、Rockwell の FactoryTalk Design Studio Copilot が Azure OpenAI Service 基盤でラダーロジック生成とデバイス管理を商用提供、三菱電機の GX Works3 連携ラダー生成AIは IIFES 2025(2025年11月)で参考出展され、2026年6月時点では実用段階に到達しておらず開発継続中。

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マルチベンダー対応のサードパーティとして PLCAutoPilot(Starter $20/月、Professional $60/月)などが挙げられている。導入の進め方としては「ST言語でドラフト生成 → IDE上でラダー実装」というワークフローが推奨され、実務論点として安全制御領域へのAI生成コード適用は2026年時点で時期尚早、通常制御の標準PLCから段階導入が現実的と明記されている。前提条件として、デバイス番号の命名規則・変数テーブルのテンプレート・コメント書式を社内標準として整備することが挙げられている。

情報源
AI総合研究所 (2026/06/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

最初の一歩は、今週の設計案件から「ロジックが単純で安全に関係しない」処理をひとつ選び、日本語の仕様文を ChatGPT か Claude に投げて ST言語のドラフトを出させること。タイマとカウンタを使った搬送コンベアの起動・停止インタロックあたりが手頃で、ここなら生成物が間違っていても自分の目で即座に判別できる。次の段階は、生成させる前に自分のプロジェクトの命名規則(デバイス番号の割り当て表・変数名の付け方・コメントの書式)をA4一枚のテキストにまとめ、プロンプトの先頭に毎回貼ること。この一枚があるかないかで出力の使い物になり具合が変わるので、先に整えておくと後の全案件に効く。コストは ChatGPT Plus の月額20ドル相当か、API を叩くなら1案件あたり数十円規模で、まず試す分には実質ゼロ円と考えてよい。注意点は二つ。ひとつは、安全回路(非常停止・ライトカーテン・両手操作)には絶対に生成コードを持ち込まないこと。もうひとつは、生成された ST を GX Works3 でラダーに落とすとき、自分で書いたのと同じ密度でコメントを入れ直すこと。AIが書いた行はレビュー時に「なぜこうしたか」が読み取れず、そのまま残すと次の担当者が改造できない資産になる。当面は「白紙から書く時間を削る道具」と割り切り、承認図に載る回路は自分の手で仕上げる運用が現実的。

TOPIC 02制御設計

パナソニック コネクト、ロボット導入の上流工程を支援する「Robo Sync Planner」提供開始

パナソニック コネクトが、ロボット導入の企画・構想から仕様定義、設計までの上流工程を支援するロボット導入アシストサービス「Robo Sync Planner」の提供を開始した。背景には、製造業や物流業での労働力不足やコスト上昇がある。

情報源
オートメーション新聞 (2026/08/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

客先から「この工程、ロボットで自動化できないか」と相談されたときに一番時間を食うのが、現状把握と投資対効果のたたき台づくり。最初の一歩は、次にその相談が来たときに自分がどういう順番で何を確認しているかを書き出してみること。ワークの寸法と重量、サイクルタイム、段取り替えの頻度、周辺機器との同期、安全柵のスペース——この項目リストが手元にあるだけで、こうした上流支援サービスを評価するときの物差しになる。次の段階は、月額課金型のサービスなので、まず1ヶ月だけ契約して自分が過去に手掛けた案件を1件入力し直し、当時の自分の見積もりと出力を突き合わせること。過去案件なら答え合わせができるので、サービスの当たり外れが1ヶ月で判定できる。コストは月額数千円から1万円程度のサブスクリプション規模で、装置1台の設計工数から見れば誤差の範囲。ただし注意したいのは、こういう構想支援ツールが出す「自動化の難易度」や「投資対効果」は、あくまで入力した前提条件の写像だということ。現場に行って初めて分かる床の傾き、既設配管の干渉、作業者の暗黙の手順といった要素は入力されない。ツールの出力は客先との会話の叩き台として使い、最終判断は現地調査の後に置く。

TOPIC 03制御設計

Point I/O を PoE 給電で動かせるか — IT管理者がPLCに踏み込んだ現場の相談

IT のネットワーク管理者が、自動化技術者のために OT ネットワークを修復したのをきっかけに PLC を学び始め、Tycoon Systems の90W PoEスプリッタを24Vに設定して Point I/O に給電できることを確認した、という投稿。実際に PLC のリモートI/Oとして接続する前に、この構成で問題が出ない理由があるかを尋ねている。用途は、century 社の冷凍機コンプレッサスキッドのアラーム出力を取り込み、リセットボタンを 5069-L320ER から遠隔で押すこと。現時点では接続する PLC を待っている状態で、スイッチ側の報告では消費電力は4.6Wとなっている。

情報源
r/PLC weekly top (2026/08/08) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

これは客先の工場で「盤まで電源を引くのが面倒な場所にI/Oを1点だけ置きたい」という場面にそのまま効く話。最初の一歩は、次に現場に行くときにPoE対応スイッチのポート空き状況と、既設LANケーブルがどこまで来ているかを図面に書き足しておくこと。LANが来ていて電源が来ていない場所は、意外と多い。次の段階として、手元で90W級のPoEスプリッタを1個買って(国内で1万円台から手に入る)、遊んでいるリモートI/Oユニットに給電して机上で動かしてみる。ここで確認すべきは、起動時の突入電流でスプリッタが落ちないか、そしてスイッチのPoEバジェットが足りるかの2点。定常4.6Wという数字は軽いが、PLC接続後に出力を駆動すれば跳ね上がる。コストはスプリッタ1個1〜2万円、PoEスイッチが数万円で、専用に電源工事を打つより明らかに安い。注意点は、PoEはあくまで通信用の電源系であって、盤の非常停止で一括遮断される制御電源とは切れる系統が違うこと。非常停止でI/O電源も落としたい設計になっている装置に、この方式を混ぜてはいけない。監視・状態取得のような「落ちても安全側」の用途に限定し、出力で機械を動かす用途には使わないのが無難。

TOPIC 04制御設計

GASで外部APIのデータをスプレッドシートに自動蓄積する — 効いたのは「想定件数からの乖離を検知する薄い層」

外部の公開APIから定期的にデータを取得し、スプレッドシートに蓄積するGASのパターンを紹介した記事。骨格そのものは「時間主導トリガー → UrlFetchApp → シート追記」の数行で組めると結論から先に述べている。そのうえで、実用に耐える形にするために効いたのは、その先に足した「想定件数からの乖離を検知する」という薄い異常検知レイヤーだった、という整理になっている。

情報源
Qiita GAS (2026/08/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

設計業務でこれが効くのは、装置の稼働データや点検結果を「毎日勝手に集まる状態」にしたいとき。最初の一歩は、今スプレッドシートに手で貼り付けている数字をひとつ選ぶこと。客先から毎朝届く生産実績のCSV、社内システムからダウンロードしている工数表——何でもいい。それを取ってくる口(API でも共有フォルダでもメール添付でも)を確認して、時間主導トリガーで1日1回書き込むだけの20行を書く。ここまでなら半日で動く。次の段階が、この記事の肝である「乖離の検知」。前日と同じ件数が来るはずのシートに、今日は0件しか入らなかった、あるいは10倍入った——という状態を、自分が気づく前にメールで飛ばす仕組みを足す。GASなら `MailApp.sendEmail` の3行で済む。自動化の本当の失敗は動かないことではなく、静かに間違ったデータを溜め続けることなので、この3行の有無が価値の分かれ目になる。コストはGoogleアカウントがあれば無料枠で完結し、実行時間の制約(1日あたりの合計実行時間)にも普通の用途なら当たらない。注意点は、取得元が客先のシステムの場合、自動アクセスの許可を必ず先に取ること。「読んでいるだけ」でも無断の定期アクセスは信頼を壊す。

TOPIC 05制御設計

DCS の基本を通してPLCとの使い分けを整理する解説動画

分散制御システム(DCS)の基礎を扱った解説動画。DCSは複雑な産業プロセスを制御するために設計されたシステムである、という定義から入る。動画の構成は、プロセス制御とは何か、DCSの構造、計装とI/O、コントローラ、集中管理されたタグデータベース、ワークステーション、冗長化されたハードウェア、ヒストリアン、という順で、最後にPLC制御システムとDCS制御システムをそれぞれ取り上げる章立てになっている。章ごとのタイムスタンプが付されており、締めくくりの Wrap-Up は6分33秒から始まる。

情報源
YT RealPars (2026/08/10) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

PLC畑の人間がDCSを体系立てて聞く機会は意外と少なく、客先でプロセス系の話が出たときに用語で置いていかれることがある。最初の一歩は、通勤なり昼休みなりでこの7分を一度通して聞き、「集中タグデータベース」と「ヒストリアン」の2語だけ持ち帰ること。この2つがPLC+SCADAの構成と一番差が出るところで、ここを押さえておくと相手がどちらの世界の人かが会話の早い段階で分かる。次の段階は、自分が今担当している装置を、この動画の章立てに沿って自分で書き出してみること。計装とI/Oは何点か、コントローラは冗長化しているか、タグは誰が管理しているか、履歴データはどこに何日分残っているか。書き出してみると、たいてい「ヒストリアンに相当するものが無い」あるいは「タッチパネルのSDカードに30日分だけ」といった穴が見つかる。それが次の提案ネタになる。コストは無料(YouTube)で、英語音声だが自動字幕で十分追える。注意点は、DCSの考え方をそのままPLC案件に持ち込むと過剰設計になること。冗長化もヒストリアンも、止まったときの損失額に見合うかで判断すべきで、「DCSではこうしている」は理由にならない。

B

フィールド業務

4 TOPICS
TOPIC 06フィールド業務

「明確な指示を行うこと」— 手順書に落ちていなかった注意事項が量産後の不具合になった話

設計部門が製品を設計し、いよいよ物が作られるとき、技術部門から工場の生産部門へ組立ての手順やポイントを指示する手順書(指示書と呼ぶ場合もある)を発行する。ここで重要なのは「明確な指示を行うこと」であり、指示が曖昧だと品質が安定せず不良品が多発する工程になるリスクが高くなる、という経験談。事例は、樹脂製の部品に吸音材を貼り付ける工程で、吸音材に糊を塗布して貼り付け、その部品が出荷先で別の部品に組付けられるというもの。工程の立ち上げ自体は問題なく進んだが、量産開始後まもなく「組付け時に吸音材が引っかかって剥がれる」という不具合情報が入った。調査の結果、吸音材の外周に糊が塗布されていない部分が見つかり、そこが相手部品の突起に引っかかって剥がれ落ちていた。

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立ち上げ時に類似の出来事があり当時は作業者へ口頭で注意喚起していたが、手順書にはその条件を反映しておらず、組立て現場では作業者の入れ替わりがあって注意事項が引き継がれていなかった。対策として指示書に「吸音材の外周に糊を塗布(糊を塗布する範囲を赤線で図示)」「貼付け後に、剥がれがないことを確認する」の2点を追加し、以降は不具合の発生が無くなった。

情報源
shu_seigi (2026/08/10) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

これは装置の据付・立ち上げの引き渡しでそのまま起きる話で、PLCの世界に置き換えると「立ち上げ時に口頭で伝えた運転上の注意が、取説にもタッチパネルにも残っていない」という状態にあたる。最初の一歩は、今週中に、直近で立ち上げた装置について「客先のオペレータに口頭で伝えたこと」を思い出せるだけ箇条書きにすること。原点復帰は必ず手動モードで、この段取り替えのときだけこのスイッチを先に切る、といった類のもので、たいてい3〜5個は出てくる。次の段階は、それを置く場所を決めること。取扱説明書の改訂は重いので、まずタッチパネルの空き画面に「運転上の注意」を1画面作り、そこに文章で置くのが早い。この記事の事例が示すとおり、効くのは文字だけでなく図示なので、範囲や順序が絡む注意は画面キャプチャに赤枠を入れて貼る。さらに進めるなら、PLC側で条件をインタロックにして、そもそも間違った操作ができないようにする。口頭注意→文書→図示→インタロックの順に、忘れられにくさが上がっていく。コストは、タッチパネル画面の追加なら自分の工数半日で、GOT の空き画面を使う限り部品代はゼロ。注意点は、注意事項を増やしすぎて誰も読まない画面にしないこと。この事例のように「実際に不具合が起きた条件」に絞ると、5行以内に収まって現場が読む。作業者の入れ替わりがあることを前提に、引き継ぎ資料ではなく機械側に残すのが要点。

TOPIC 07フィールド業務

日本の産業用ロボット「世界シェア」— 65.9%、46%、38% という数字はなぜ食い違うのか

日本の産業用ロボットの世界シェアについて、2022年を例に取ると NEDO は65.9%、IFR は46%としており、なぜ大きな違いが出るのかを読み解いた記事。さらに IFR は2025年には38%と発表しているが、これが日本の競争力の低下を示しているのかという論点も扱っている。同じ「世界シェア」という言葉で語られている数字が、出典によって65.9%から38%まで開くという事実そのものが出発点になっている。

情報源
ロボスタ (2026/08/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

この手の数字は客先への提案書や社内の企画書で「日本の産業用ロボットは世界シェア◯%」と一行で引用されがちだが、記事が示すとおり、どの数字を選ぶかで印象が真逆になる。最初の一歩は、自分が過去に作った資料に業界シェアや市場規模の数字を引用していないか探し、出典と集計の定義(金額ベースか台数ベースか、企業の国籍で数えるか生産国で数えるか)が書いてあるか確認すること。書いていなければ、次の改訂で括弧書きで足す。これだけで資料の信頼度が変わるし、客先の技術部門に突っ込まれたときに答えられる。次の段階は、社内で数字を引用するときのローカルルールを作ること。「シェア・市場規模を引用するときは、出典名・発行年・集計の分母を必ず併記する」の一文を提案書テンプレートに入れておくだけでいい。コストはゼロ、必要なのは10分の合意形成だけ。注意点は、この話を「数字は信用できない」という方向に持っていかないこと。集計の物差しが違うだけで、それぞれの数字はそれぞれの定義の中で正しい。使いどころは、競合他社が有利な数字だけを引いてきたときに、その分母を静かに確認できることにある。自分が引用するときも、都合のいい方を選んだ自覚だけは持っておきたい。

TOPIC 08フィールド業務

夏の車内で3Dプリンタ製品が全滅 — PLAのガラス転移温度は60℃前後

ワークショップに貸し出した3Dプリンタ製の「おもちゃのせんばん」が、運搬中の車内の熱で変形して全滅したという昨年の事例をもとにした注意喚起。ワークショップ後に壊れたのが不幸中の幸いだったとしつつ、貸し出す際には材料の特性をきちんと伝える必要があるという反省が述べられている。数字としては、PLAのガラス転移温度が60℃前後であること、そして夏の車内は条件によっては70℃以上になるとされることが挙げられ、車関係の部品を3Dプリンタで作ろうとしている人への注意として結ばれている。

情報源
sibucho_labo (2026/08/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

現場で3Dプリンタ品を使う場面は年々増えていて、治具・センサブラケット・カバー・端子台の仕切りあたりは自作が当たり前になりつつある。ここで効くのが、この記事の60℃と70℃という2つの数字。最初の一歩は、自分が現場に置いてきた3Dプリンタ製の部品を思い出し、その設置場所の夏場の温度を見積もること。盤内、特にインバータやサーボアンプの近くは、外気35℃の日に盤内50〜60℃は普通に出る。PLAで作った盤内部品があるなら、この夏のうちに見に行ったほうがいい。次の段階は、用途で材料を分けるルールを自分の中に作ること。室温環境の治具や試作はPLAで速く安く、盤内・屋外・車載はPETGやABS、さらに温度が厳しければナイロン系という具合に。フィラメント1kgの価格差は数千円で、部品1個あたりでは百円単位の差にしかならないので、迷ったら耐熱側に振るのが合理的。コストは、PETGフィラメント1kgが3千〜5千円程度で、材料を変えるだけなら追加設備は要らない。注意点は、材料を変えると印刷条件(ノズル温度・ベッド温度・反り対策)も変わるので、いきなり本番部品を出さないこと。まず同じ形状をテストで1個出して、寸法が出ているか確認してから現場に持ち込む。そして、この記事の反省がまさにそうであるように、人に貸す・渡すときは材料の弱点を一言添える。

TOPIC 09フィールド業務

AI導入で増えた「人間の確認」を週次メトリクスで見直す設計

生成AIを問い合わせ対応や社内文書の下書きに使い始めると、最初に確認する数字は「処理時間」になりがちで、返信案が早くできた、要約にかかる時間が短くなった、1日に扱える件数が増えた、という見え方をする。しかしその裏側で人間の確認が増えていることがある、という問題提起の記事。具体的な症状として、下書きの確認に何分かかったか分からない、どの理由で差し戻したか残っていない、停止した案件が処理遅延としてしか見えない、担当者が交代すると確認の厳しさが変わる、の4点が挙げられている。記事はAI導入後の人間確認を「なくすべきコスト」ではなく、運用を安全に保つための観測点として扱い、週次で見直せる最小の指標、記録の境界、変更を人へ戻す流れを設計するという構成になっている。

情報源
Zenn googleappsscript (2026/08/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

これは自分がAIに書かせた報告書・議事録・不具合報告を毎回どれだけ直しているか、という話にそのまま重なる。最初の一歩は、来週1週間だけ、AIに下書きさせた文書について「直した箇所の数」と「直すのにかかった分」をスプレッドシートに2列で記録すること。凝った仕組みは要らず、日付・文書名・修正箇所数・修正時間の4列で十分。1週間分たまると、AIに投げたほうが速い作業と、自分で書いたほうが速い作業がはっきり分かれる。次の段階は、差し戻しの理由を分類すること。事実が違う、専門用語が違う、書式が社内のものと違う——この3つに分けるだけで打ち手が変わる。書式のズレならテンプレートをプロンプトに貼れば消えるし、専門用語のズレなら用語集を渡せば減る。事実が違うのだけは減らないので、そこは自分で書くと決めればいい。コストはスプレッドシート1枚で無料、記録の手間は1件あたり10秒程度。注意点は、この記録を「AIは使えるか使えないか」の裁判にしないこと。目的は、確認の負荷がどこに溜まっているかを見えるようにして、確認を減らすのではなく確認しやすくすることにある。特に、自分が疲れている日ほど確認が甘くなるという事実は記録を取らないと見えてこない。

C

AIニュース

3 TOPICS
TOPIC 10AIニュース

OpenAI、サイバーセキュリティ特化モデル GPT-5.6-Cyber を Daybreak 経由で提供

OpenAI が、サイバーセキュリティに特化したモデル GPT-5.6-Cyber を発表した。提供は Daybreak Red を通じて行われ、用途は認可された脆弱性研究、エクスプロイトの検証、セキュリティテストとされている。あわせて、承認された Daybreak のパートナーが OpenAI のフロンティア・サイバーモデルを使い、認可され統制されたサイバーセキュリティサービスを顧客に提供できるという発表も出ている。記事タイトルは「サイバー防御の窓が狭まる中での Daybreak 拡大」で、フロンティアのサイバーモデルをより信頼できる手に渡す、という枠組みが示されている。

情報源
OpenAI News (2026/08/10) / 出典を読む OpenAI News (2026/08/10) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

制御盤やリモート監視の仕事をしていると、この手の話は「自分には関係ない世界」に見えるが、実際には逆で、攻撃側の能力が上がるということは客先の工場のPLCやHMIが晒される速度が上がるということ。最初の一歩は、自分が関わっている装置のうち、インターネットに何らかの形で繋がっているものを一覧にすること。リモートメンテ用のVPNルータ、クラウド連携のIoTゲートウェイ、遠隔監視のカメラ——たいてい自分の担当外の誰かが後から付けている。次の段階は、その一覧の各機器について「ファームウェアの最終更新はいつか」「初期パスワードのままではないか」の2点だけ確認すること。この2点を潰すだけで、自動化された広く浅い攻撃の大半は素通りする。コストはゼロ、必要なのは客先に入る日の午後2時間程度。注意点として、こうしたセキュリティ特化モデルは認可された用途に限定して配られる建て付けだが、それは「悪用する側が同等の道具を持たない」ことを意味しない。防御側の前提は「攻撃の試行回数が桁で増える」に置くべきで、個別の攻撃手法を追うより、更新されていない機器を減らす地道な作業のほうが効く。そしてもう一つ、自分がAIツールに客先の装置構成や図面を貼り付けるときは、それ自体が情報を外に出す行為だと意識しておきたい。型番と結線が揃った情報は、攻撃側から見れば良質な下調べ資料になる。

TOPIC 11AIニュース

認可チェックがゼロのAPI — AIエージェントがジム予約サイトで他人の予約を取り消せた事例

オーストラリアのジム予約サイトを対象にした調査の報告。当該サイトのAPIには他人の予約をキャンセルすることに対する認可チェックが一切なく、実際にキャンセル待ち1番の人物に対して試したところ、そのまま通ってしまったという内容。その結果として、自分の順番が4番目から3番目に繰り上がったと述べられている。この検証は OpenClaw によるもので、記事には ai-ethics、generative-ai、openclaw、ai-security-research、llms といったタグが付されている。

情報源
Simon Willison (2026/08/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

認可チェックの欠落そのものはWebの話だが、構図は制御の世界でそのまま起きる。設備の遠隔監視画面や生産管理システムに「見るだけ」のつもりで作ったAPIが、実は書き込みも通る、という状態は珍しくない。最初の一歩は、自分が作った、あるいは客先で使われている連携の口をひとつ選び、「読み取り用のアカウントで書き込みを試す」を実際にやってみること。5分で終わるし、通ってしまったらそれが今日一番大事な発見になる。次の段階は、装置側に最後の砦を置くこと。上位から来た指令を無条件に実行せず、PLC側で運転条件・モード・インタロックを見て弾く。上位システムの認可を信用しない設計にしておけば、上位が破られても機械は動かない。これは新規設計なら追加工数ほぼゼロで入れられる。コストは、既設に後から入れる場合でもラダーの改造半日程度。注意点は二つ。ひとつは、この手の検証を客先のシステムに対して勝手にやらないこと。許可なく試せば、意図が善意でも不正アクセスになる。必ず事前に書面で合意を取り、テスト環境か、少なくとも本番影響のない時間帯に限る。もうひとつは、AIエージェントに自動操作をさせる仕組みを自分で組むときは、エージェントが持つ権限を最小にすること。この事例が示すのは、認可の穴は人間が手で探すより自動化された探索のほうがはるかに速く見つけるという事実で、それは自分の作ったシステムにも等しく当てはまる。

TOPIC 12AIニュース

「Agent Plugins 1.0.0」— AIエージェントが違ってもスキルやMCPサーバ設定を共有できる業界標準

AIエージェントのスキルやMCPサーバの設定を、AIエージェントが異なっていても共有できる業界標準の仕様「Agent Plugins 1.0.0」が発表された。AWS、マイクロソフト、OpenAI、Anysphere、Vercel の各社が関わっており、記事の見出しではマイクロソフト、OpenAI、AWS、Google らがサポートするとされている。

情報源
はてブ ClaudeCode(10+) (2026/08/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

業務効率化の観点で効くのは、「せっかく育てた作業手順をツール乗り換えのたびに書き直す」という無駄が減るところ。最初の一歩は、自分が今AIに毎回説明している定型作業を1つ、テキストファイルに切り出すこと。たとえば「不具合報告のフォーマット」「タグ名の命名規則チェックの手順」「客先提出用の試験成績書のひな形」——毎回プロンプトに貼り直しているものが必ずある。それを独立したファイルにして、プロンプトからはそれを参照する形にしておく。この形にしておけば、共通仕様が普及したときにそのまま持ち出せるし、普及しなくても手元の作業が整理されるので損はしない。次の段階は、そのファイルを個人のPCではなく、チームで共有できる場所(社内の共有フォルダやリポジトリ)に置くこと。個人の工夫が個人で止まるのが一番もったいない。コストはゼロで、必要なのはファイルを1つ作る30分。注意点は、共有仕様が広まると「便利な設定」を外から取ってくる場面が増えるが、中身を読まずに入れないこと。エージェントに渡す設定は、実質的にそのエージェントに何をさせるかの指示書であり、出所の分からないものを入れるのは素性の知れないマクロ付きExcelを開くのと同じ。特に社内文書や図面に触れる環境では、自分で書いたものと、読んで理解したものだけを使う。

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