AI × FA ダイジェスト SUNDAY

2026年7月12日

制御設計・フィールド業務・AIニュースの動きを、ひとつに。

THIS ISSUE05TOPICS / 全文無料
制御設計02フィールド業務03
A

制御設計

2 TOPICS
TOPIC 01制御設計

三菱電機、ラダー生成AIを開発(実務適用はまだ展示デモ段階)

三菱電機は生成AIを用いたラダープログラム生成技術を開発した。入出力デバイスと制御内容をまとめた仕様を与えるとAIがラダープログラムを出力し、過去のプログラムとの比較やフローチャート・説明文の生成にも対応する。現状は「ほぼ正確」な段階で実用化は展示デモ段階とされ、熟練PLC技術者(プログラマー)不足への対応を開発の背景に据える。

情報源
MONOist (2026/03/16) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

まさに自分が日々叩いている三菱純正環境(GX Works3系)への統合が想定される直撃ネタだが、記事どおり今はまだ「そのまま実務投入」ではなく展示デモ段階。だからこそ準備はできる——正式版が来たら、まず稼働中の1プロジェクトの一部(例: 自己保持1回路+インターロック数点)を「仕様を日本語で書く→AIにラダー生成させる→自分の実装と突き合わせる」空振り確認から始める。いきなり新規案件に使わず「既存の答えがある回路」で精度の癖を掴むのが第一歩。今できるのは、その検証に使えそうな“仕様を日本語で言語化したメモ”を1件作っておくこと(コストゼロ)。

TOPIC 02制御設計

三菱電機×産総研、サーボ調整AIで調整回数を90%削減

三菱電機と産業技術総合研究所は、FA向けサーボシステムのパラメータ調整を支援するAI技術を開発した。物理モデルをベイズ最適化に活用する手法の採用はFA業界で初で、パラメータの調整回数を従来から90%削減し、位置決め時間を平均で20%短縮した。2028年の製品化を目指す。

情報源
オートメーション新聞 (2026/04) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

装置立ち上げでいちばん職人技が残るサーボゲイン調整に効く話。製品化は2028年目標なので今すぐ導入はできないが、「調整の勘」を今のうちに数値ログ化しておくと後で効く。具体的には、現行案件で位置決め整定時間・オーバーシュート量・調整回数をExcelに残す運用を今日から始める——AIが来たとき「人手だと何回・何分かかっていたか」の比較基準になり、費用対効果を客先に説明できる。無料でできる仕込み。

B

フィールド業務

3 TOPICS
TOPIC 03フィールド業務

三菱電機、AIが図面・マニュアルを学ぶ「スマート保全サービス」

三菱電機は「ものづくりワールド 設計・製造ソリューション展」で「遠隔保守サポートサービス」と「スマート保全サービス」を新たにリリースした。前者は異常アラームを検知して予知保全を実現し、後者はAIが装置図面やマニュアルを学習して保全業務を支援する。デジタル基盤「Serendie」を土台に循環型デジタル・エンジニアリング戦略を推進し、無人化工場の実現を最終目標に掲げる。

情報源
オートメーション新聞 (2026/07) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

三菱の正式サービスを待たずとも、思想は今日から真似できる。客先ごとの装置マニュアルPDF・電気図面・過去トラブル対応記録をClaudeやGeminiに読ませ、現場で「このアラーム番号の一次切り分け手順は?」と聞ける自分専用の保全アシスタントを作る。無料枠のチャットAIで試作でき、当たれば客先常駐時の初動が速くなる。まず1客先・1装置分の資料で精度を確認してから横展開するのが安全。

TOPIC 04フィールド業務

Siemens SICAM 8 に複数のDoS脆弱性、最新版への更新を推奨

Siemens ProductCERT は、SICAM 8 製品(SICAM A8000/EGS/S8000 等のデバイスファームウェア)に、サービス妨害(DoS)につながる複数の脆弱性があると公表した。V26.20 より前のバージョンが対象で、Siemens は修正版をリリースし、最新版への更新を推奨している。

情報源
Siemens ProductCERT SSA-229470 (2026/07/08) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

電力・変電系の客先に SICAM 系(RTU/監視制御)が入っていないかをまず棚卸し。入っていればファーム版数が V26.20 未満かを確認し、該当ならメンテ計画に更新を組み込む。DoS系なので「乗っ取り」ではなく「装置が落ちて監視が止まる」リスクとして客先に説明すると通りやすい。棚卸し自体はコストゼロ、更新は計画停止のタイミング合わせが肝。JVN/ProductCERT の定期購読を保全業務のルーチンに入れておくと、この手の初動が速くなる。

TOPIC 05フィールド業務

Siemens 新Sinumerik One、CNCを「AI-ready」化しCRA対応

Siemens は CNC制御システム「Sinumerik One」の新世代を発表し、AI活用に対応する「AI-ready」な製品とするとともに、EUサイバーレジリエンス法(CRA)に備えた設計とした。

情報源
Siemens Press (2026/07/09) / 出典を読む
+TAKE IT TO THE FIELD現場での活用アイデア

制御機器の選定基準に「CRA対応か(=長期のセキュリティ更新が保証されるか)」が今後効いてくる、という先読みの材料。工作機械・CNC系の客先やベンダー選定に関わるなら、次回の機種選定時に「この制御は長期アップデート提供の約束があるか」を確認項目に足す。新世代は上位の分析システム連携(予知保全等)の土台になるとされるので、CNC更新の提案時に「セキュリティ+データ活用」の2点セットで語ると付加価値が出る。今すぐの出費は不要、選定眼のアップデート。

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